4-6月の間に、30冊ほど本を読みました。駐在妻としてアメリカで過ごす中で、育児・お金・自己肯定感など、多くの悩みに向き合うヒントをくれた5冊を紹介します。(駐在妻関係なく面白い本を紹介しているので、本選びに悩む方の参考になればうれしいです)。
- 僕が親なこう育てるね(作者 ひろゆき)
- 世界史を俯瞰して、思い込みから自分を解放する歴史思考(作者 深井龍之介)
- 月収(作者 原田ひ香)
- 2030年の不動産(作者 長嶋修)
- 目的への抵抗(作者 國分功一郎)
- おわりに
今回紹介した本以外にもたくさんの本を読みましたが、1/3冊はKindle Unlimitedで気になった本を読んでいます。初月無料で200万冊以上が読み放題のおすすめサブスクです。
僕が親なこう育てるね(作者 ひろゆき)
- 親は過干渉しない・頑張りすぎない
- 勉強の向き合い方
- お金とネットの使い方
- 日本の教育環境への提案
親になると、子どもにこうしてあげたいとかエゴが爆発しがちですが、健康以外はおまけの精神で、頑張り過ぎず自分が健康でハッピーである範囲で子育てをしようと思いました。
世界史を俯瞰して、思い込みから自分を解放する歴史思考(作者 深井龍之介)
Coten Radioで有名な作者が、歴史上の偉人たちの多面的なエピソードを通じて、現代の「当たり前」を問い直します。例えば、イエス・キリストや孔子は生前、必ずしも尊敬されていなかったことや、ガンディーが性欲を克服するために孫姪と一緒に寝る修行をしていたという事実を紹介。その時の時代背景や環境によって彼らの行いに対する評価や見方も変わるわけで、絶対的な評価というのは存在しないのだなと。
あらゆる事例を通じて、評価や価値観は時代や文化によって変動することを示し、現代の価値観に縛られない自由な思考を促しています。
我々現代人は、結果や評価を急ぎすぎるきらいがありますよね。自分の選択が正解なのか不正解なのか、どういう結果をもたらすのか、もう今すぐ知りたい!みたいなね。私はいつもそうです。
筆者曰く、自分という存在は、連綿と続く長い歴史の中ではちっぽけな存在であり、その時の選択や行いが後に良い選択だったのかそんなの分からないし、決める必要ないとのこと。
今は良くても数年後の評価は悪いかもしれないし、悪い評価が10年後にはまたひっくり返るかもしれないからです。
駐在妻としてアメリカに滞在している中で、これでよかったのかと、もやもやすることがたくさんありますが、これでよかったかどうかなど今判断する必要など何もないし、答えを急ぐ必要もないなと学びになった本でした。
月収(作者 原田ひ香)
月収の異なる6人の女性の様々な悩みや生活模様を描いたオムニバス形式の本です。
収入がいくらであろうとそれぞれに悩みや自分にしか分からない地獄があるのだなと思います。そのあたりの葛藤というか心の動きを描くのが本当に上手な作者で、短編ということもあってサクサク読めます。
私個人の話で恐縮ですが、アメリカに駐在妻として来て、働けていない収入0の自分はどうなのかなとクヨクヨ悩んでいたときがありました。
旦那さんのお金だけで暮らせてるんだからいいじゃん!と友人や家族にも言われましたが、夫のお金を使うことに対するたまに感じる申し訳なさや、収入0とはいえ、自分の貯金から切り崩して出費するものもあるわけで(一時帰国の買い物とかサブスクとか)、ただただ通帳からお金が減る虚しさとか悩みはあるわけですよ。
じゃあ日本にいて働いて収入があったからってお金の悩みはなかったのだろうか?とこの本を読んで考えました。
いや、そんなことはあるわけなくて、日本にいて収入があっても色々疑問があったと思います。
どんな状況にその時々のお金にまつわる悩みってやっぱりあるわけです。一方で喜び(忙しいけど収入が増えることの喜び、パートだから収入は少ないけど子どもと過ごす時間は多いなど)もあるわけです。
なるべくお金に捉われず自分が今できることを精一杯やろうと思えた本でした。
2030年の不動産(作者 長嶋修)
2030年あたりで、日本の不動産市況は大きく変わるということを論じ、ではこれからどういった物件を購入すればよいか、購入のポイントをまとめた本です。
大変興味深い本ですが、私のようにこれから家を買いたい(できれば都内近郊に)と考えている層は、最後に絶望します(笑)
コロナ以降、一般家庭の自宅購入難易度は信じられないくらい上がりましたよね。特に東京都内に関しては、そしてこれからも上がり続けるのだろうなと。
筆者曰く、2030年を境に、不動産エリアは以下の3つに分かれていくということ。
- 不動産価格が上がる地域
- 不動産価格が緩やかに下がっていく地域
- 不動産価格が限りなく無価値になっていく地域
資産価値が上がっていくエリアというのは、主に東京をはじめとする首都圏のことを指していると思いますが、東京に関しては既に中古マンション価格が1億円を突破しています。今から5年後、筆者が言う資産価値が上がるエリアに住める層というのはどのくらいいるのでしょうか。(個人的には、グレートリセットでもない限り、この水準から住宅価格が大幅に落ちることはないと思っています。)
昨今の日本の凋落ぶり(少子高齢化、上がらない賃金と上がり続ける社会保障費)を見ると、大多数にとって相当難易度が高いのでは?と思いました。
とはいえ、3つ目の地域においては、いずれコンパクトシティ化が進んだ時に、インフラやサービスの対象外エリアになるであろうと本書には書かれています。治安の悪化なども懸念されますよね、、じゃぁ、緩やかに資産価値が下がっていく地域で家を買うしかないじゃんとなり、絶望して完読しました(笑)
目的への抵抗(作者 國分功一郎)
コロナ渦の話をベースに、目的のためなら何をしてもいいのかを問う第一部と目的を超えた先の遊びの重要性について問う第二部から成る哲学本です。
哲学本ですが、実際の大学での講義をベースに書かれた本なので読みやすく、学生とのやり取りを含め読みやすく面白い。コロナ渦に書かれたとはいえ、コロナ関係なく楽しめると思います。
私が考えたのは、目的を超えた先の遊びを大切にするということです。
昨今、タイパとかコスパが何かと重視される社会ですよね。資格試験でもゲームでもそれをやる意味とか考えちゃったり。。ですが、ゲームを楽しむためにゲームをするんですよ。資格試験に受かるために資格試験を受けるんですよ。目的のない手段でOKなんです。目的に縛られず生きようと思える本です。
こちらも2025年6月時点でKindle Unlimitedの読み放題対象です。
おわりに
いかがでしょうか。今回紹介した5冊は、ジャンルもテーマもバラバラですが、どれも自分の考え方や感じ方にちょっとした変化を与えてくれた本たちです。
どこか一冊でも「気になる」と思ってもらえたらうれしいですし、みなさんのおすすめ本もあればぜひ教えてください。
夏(7〜9月)の読書記録もまとめる予定なので、また読みに来てもらえると嬉しいです!